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- 岩谷時子賞【2023年 第12回】
市村正親さんは、1973年に劇団四季『イエス・キリスト=スーパースター』でデビュー。1990年までの在籍中に「オペラ座の怪人」「エクウス」などに出演され看板俳優として活躍されました。退団後も「ミス・サイゴン」「スクルージ~クリスマス・キャロル」など数多くのミュージカル、ストレートプレイ、一人芝居など様々な舞台のほか、テレビドラマや映画、アニメや洋画の吹き替えなどの声優としても活躍されている、今年でデビュー50周年を迎えられた、日本を代表する俳優です。来年には、5度目の上演となるミュージカル「スウィニー・トッド」の主役を、そして5月公開の映画「碁盤斬り」にも出演されるなど、今後も様々なフィールドでの活躍が期待される日本のエンターテインメントの第一人者としての功績が評価され、今回の受賞となりました。
渡辺貞夫さんは、1933年生まれで、高校卒業後に上京。秋吉敏子のコージー・カルテットをはじめ数々のバンドに参加し、バークリー音楽大学への留学等を経た、日本を代表するトップミュージシャンです。2005年愛知万博では政府出展事業の総合監督を務め、音楽を通して世界平和のメッセージを提唱。2016年オバマ前米大統領夫妻がホストとなりホワイトハウスで開催された「International Jazz Day 2016」に出演など、世界を舞台に活躍されています。90歳を迎えられた現在も、第一線のサックス奏者としてステージに立ち、音楽を通して世界平和のメッセージを提唱し、青少年の音楽育成にも力を注がれることなどから特別賞の受賞に至りました。
知念里奈さんは、1996年歌手としてデビュー。2021年デビュー25周年を迎え、全81曲が世界配信されましたまた、俳優としても舞台、映画、テレビドラマなど、幅広く活躍。代表作には、ミュージカル「レ・ミゼラブル」、「ミス・サイゴン」、「メリーポピンズ」などがあり、特に「レ・ミゼラブル」では日本で唯一、コゼット・エポニーヌ・ファンテーヌのヒロイン3役を演じられていらっしゃいます。これは世界でも稀な存在で、ミュージカル界に大きな足跡を残され、今後の活躍が期待されていることから奨励賞の授与が決定しました。
また、2011年からスタートし、今回で11回目を迎えた音楽・芸術を志す若い方々を応援する「岩谷時子 Foundation for Youth」には、平石英心リチャードさんが選出されました。
平石英心リチャードさんは、2007年生まれで現在16歳。5歳でヴァイオリンをはじめ、10歳からは、才能ある子どもたちのための ドイツ・ハノーバー音楽大学プレカレッジで学ばれました。ドイツ、アメリカ、イタリアなどの室内楽キャンプ、音楽祭にも参加し、昨年のパリ国際青少年コンクール「炎」第2位など、音楽賞を多数受賞。また、お母様の母国・ウクライナの平和を願うチャリティーコンサートも開催されています。現在はアメリカ在住で、シンシナティ大学音楽院のクルト・サスマンシャウス教授に師事されていらっしゃいます。
審査委員<五十音順 敬称略>
草野浩二(音楽プロデューサー)
別所哲也(俳優/ショートショートフィルムフェスティバル&アジア 代表)
村岡恵理(作家)
2023年11月27日 パレスホテル東京にて授賞式開催
左から平石英心リチャード、竹下景子、岩谷時子(写真)、市村正親、知念里奈<敬称略>
「岩谷時子賞 特別賞」を受賞された渡辺貞夫さんは、所用によりこの日の登壇が叶いませんでしたが、受賞に当たってメッセージを寄せられました。その中で「岩谷さんの作品の数々は私たち日本人への贈り物であり、私もそれを受け取った一人です。その岩谷さんの賞をいただくことを光栄に思います。」などとコメントし、喜びの気持ちを伝えていらっしゃいました。