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- 岩谷時子賞【2012年 第3回】
岩谷時子賞の由紀さおりさんは、2011 年10 月にアメリカのジャズオーケストラPink Martiniとのコラボレーション・アルバム『1969』をリリース。米iTunes のジャズチャート1 位をはじめ、カナダ、ギリシャなど各国でヒット、話題を集めました。このアルバムは、由紀さんの原点である歌謡曲を、50 年前に世界的ヒットとなった『上を向いて歩こう』と同様日本語で歌っており、彼女の透き通った声と歌唱力で日本の歌謡曲が世界の"Kayoukyoku"として羽ばたこうとするきっかけとなったのが受賞理由です。
奨励賞の瀬奈じゅんさんは、宝塚退団後のミュージカル『エリザベート』『アンナ・カレーニナ』や、コンサート『ALive』などの活躍、ストレートプレイへの初挑戦など、女優、エンターテイナーとして今後の活動に期待しての受賞となりました。
特別賞の岩崎宏美さんは、綺麗な声と十分な声量、正確な音程で、デビュー当初から実力派歌手として高い評価を受けてきました。2011 年、ミュージカル『レ・ミゼラブル』で久しぶりにファンティーヌ役を熱演。長年歌手としてだけでなく、ミュージカルでもいかんなく発揮されてきた、見事な歌唱に対しての受賞です。
平幹二朗さんは、舞台、映画・テレビドラマで活躍される日本を代表する俳優のお一人です。特に舞台では、陰影に富んだ格調の高い演技で比類なき存在感を示してきました。海外でも高い評価を受けてきたその実力と、長年の功績が評価されての受賞となりました。
また昨年度からスタートした音楽・芸術を志す方々を応援する「岩谷時子 Foundation for Youth」には、現在高校2年生の山根一仁さんが選ばれました。
山根さんは2010年日本音楽コンクールのヴァイオリン部門第一位となり、26年振りの中学生優勝を果たしました。そして国内外の音楽祭、セミナー等で研鑽を積み、IMA 音楽賞、優秀賞等受賞多数獲得。これまでにソロのリサイタルの他、数々の交響楽団とも共演を果たし、将来が大いに期待されます。
審査委員<五十音順 敬称略>
川口 真(作曲家)
草野浩二(音楽プロデューサー)
都倉俊一(作曲家)
2012年4月4日 帝国ホテルにて授賞式開催
左から山根一仁、瀬奈じゅん、平幹二朗、由紀さおり、岩谷時子、岩崎宏美、八千草薫(敬称略)
アルバム『1969』の中より、岩谷時子先生作詞の「いいじゃないの幸せならば」を歌いました